給付金の受け取りにキャッシュカードを送っては詐欺?見分け方と対処法

給付金や補助金を受け取るために、キャッシュカードを送ってほしい。そんな案内には応じないでください。三菱UFJ銀行は2026年10月29日、SNS広告などを入口にカードを送らせる詐欺への注意を呼びかけました。

『ハテナのつづき』のナギです。気になるのは、正規の申請で必要になることもある「カードの写し」との違い。2026年10月30日時点の公式情報をもとに、見分けるポイントと、すでに送った場合の動き方を整理します。

目次

給付金のためにカードを送って、は詐欺

今回の注意喚起で問題になっているのは、給付金や補助金の受け取りを口実に、第三者へキャッシュカードの現物を送らせる手口です。お金を受け取る手続きとして、相手にカードを渡さない・送らない。ここが判断の軸になります。

銀行の発表だから、三菱UFJ銀行を名乗る相手だけに気をつければいい?そう読むのは危険です。この発表はカード送付を求める手口への警告で、すべての勧誘が同行を名乗っていると説明したものではありません。

また、特定の給付制度が新設されたという発表でもありません。広告に書かれた制度名や金額を見ても、自分が受給対象だとは判断できません。手続きがあるかどうかは、その制度を実施する自治体などへ別に確かめる必要があります。

SNS広告から個別のやりとりへ進む

三菱UFJ銀行が示した流れは、広告を見せて関心を引き、個別の連絡へ誘導したうえで、数日間のやりとりを重ねるというもの。最初の画面だけで終わらず、相手との関係ができてからカードの話が出てくる点に注意したいです。

段階公式発表にある流れ
広告を見るSNSやインターネットで給付金・補助金の受け取りを勧める
個別に連絡する数日間の連絡を通じて信用させる
カードを求める受け取り手続きに必要だと説明して送付を求める
悪用されるおそれ送ったカードが詐欺や不正な現金引き出しに使われる

丁寧に返事をくれた、何日も相談に乗ってくれた。それだけで、カードを預けてよい相手にはなりません。わたしは広告の見た目よりも、その後に何を要求されるかを重く見ます。親切な応対と、安全な手続きは別に考えたいところです。

カードの現物と「写し」は違う

「給付金の申請で、キャッシュカードのコピーを出したことがあるけれど?」。ここは混同しやすいですね。デジタル庁の説明では、給付申請の際、口座情報が分かる通帳やキャッシュカードなどの写しを添付する場合があります。

つまり、口座の確認資料を提出することと、引き出しに使えるカードそのものを相手へ送ることは違います。ただし、コピーなら誰に送っても大丈夫、という意味でもありません。制度の実施主体と提出先が本物かを確かめることが先です。

  • カードの現物を送るよう求める勧誘には応じない
  • 写しの提出は、制度を実施する機関の正式な申請方法を確かめてから
  • 暗証番号やネットバンキングのパスワードを相手に伝えない

公金受取口座の登録でも、デジタル庁が預金口座の暗証番号やネットバンキングのパスワードを尋ねることはありません。口座番号を伝える場面があるからといって、暗証番号まで必要になるわけではないんです。

広告を開いた段階なら、そこで止めて大丈夫

広告や案内を見ただけなら、カードを送る手続きや個別の連絡へ進まないことが第一です。すでに相手と話していても、返事を続ける義務はありません。正しい申請か迷ったときは、いったん連絡を止めて、別の窓口で確かめましょう。

確認先は、相手が教えた電話番号や案内内のリンクではなく、自分で開いた自治体・金融機関の公式サイトです。制度名を伝え、担当部署に申請方法を聞く形なら、「その給付金があるか」と「送付が必要か」を一緒に尋ねられます。

リンクを開いたことと、カードを送ったことは同じ状況ではありません。ただ、開いた先で暗証番号やパスワードを入力したなら、その情報を扱う銀行へ連絡を。アプリの導入などもした場合は、その操作内容も隠さず伝えてください。

送ってしまったら、相手の返事を待たず銀行へ

キャッシュカードをすでに送った、あるいは暗証番号を伝えた場合は、カードを発行した銀行へ速やかに連絡することが優先です。返してもらえるか相手に聞き続けたり、入出金の変化を待ったりせず、カードや口座の保護について相談してください。

三菱UFJ銀行は、カードを送った場合だけでなく、暗証番号を第三者へ伝えた場合にも連絡を求めています。別の銀行のカードなら、その発行元へ。発表した銀行と、自分が被害を相談する銀行を取り違えないようにしたいですね。

してしまったこと銀行へ伝える内容
カードを発送した送付したカード、発送日時、暗証番号を伝えたか
暗証番号を教えたどのカードの番号か、カードが手元にあるか
ログイン情報を入力した入力した情報の種類と、おおよその日時
不審な出金がある分かる範囲の取引日時と金額

上の表は連絡時に伝える内容の整理です。全部そろわなくても、相談を後回しにしないでください。やりとりの履歴、送付先、発送控えなどは消さずに残しておくと、銀行や警察に経緯を説明する材料になります。

三菱UFJ銀行のカードを送ってしまった場合の連絡先

喪失受付センター:0120-544-565。有料の連絡先は03-5637-0875。自動音声の後にサービス番号「1」を選択

受付時間と注意点

24時間365日。ただし毎月第2土曜日の21時から翌朝6時40分は利用不可。2026年10月30日時点の公式案内。これは三菱UFJ銀行の窓口で、他行のカードはその銀行へ連絡。ネットバンキングの利用停止を希望する場合は、同行公式サイトの不正利用ご相談窓口を利用

警察への相談と、銀行への連絡は役割が違う

カードや口座の保護を相談する先は銀行、犯罪が疑われる経緯を相談する先は警察です。三菱UFJ銀行も、被害が疑われる場合には警察への相談を求めています。銀行へ連絡したので警察には話せない、ということはありません。

緊急ではない警察への相談には、警察相談専用電話「#9110」があります。最寄りの都道府県警察本部などにつながりますが、受付時間や時間外の対応は地域で異なります。消費者トラブル全般の相談先は、消費者ホットライン「188」です。

誰に相談するか迷うと、何もできなくなりがちです。カードを送ったり重要な認証情報を伝えたりした場合は、まず銀行へ。そのうえで警察にも経緯を伝える、という順で考えると、連絡の目的がはっきりします。

家族には「見抜いて」より「送る前に話して」

家族へ伝えるなら、詐欺広告を全部見分けてほしい、と頼むより「給付金のためにカードを送る話が出たら、発送前に声をかけて」と具体的に伝える方が、行動につなげやすそうです。制度名を覚えるより、止まる場面を共有したいです。

ナギ

相談してくれたときに責めないことも、次の被害を防ぐ助けになります

聞くときも、「そんな広告を信じたの?」では話しにくくなります。「カードを送ってと言われていない?」「もう伝えた情報はある?」と、できるだけ落ち着いて。答えを急がせるより、銀行へ連絡するための状況を一緒に整理しましょう。

給付金を調べること自体を、あきらめる必要はありません。必要な支援は、制度を実施する機関の正式な窓口から確かめられます。不審な相手への返信を止め、カードを手元に置いたまま相談する。その一歩からで大丈夫です。

この記事の内容は、公開時点で確認した情報をもとにしています。内容は変更される場合があるため、必要に応じて公式情報や各サービスの案内もあわせてご確認ください。

この記事を書いている人

「ハテナのつづき」を運営・編集するナギです。気になる、気になる・・・そんな疑問をきっかけに、公式の案内や資料を確認しています。大切にしているのは、まず答えがわかり、その理由と次にできることまで見つかる記事。筆名とイラストで活動しています。

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